【wordrobe】あさちゃんち

ドールの「もっとかわいい」を支える、小さなパーツの大きな力

プロフィール
名前:あさちゃんち(代表・志田久雄/ユホ)
ドールの首関節や内部フレーム、撮影補助具、メンテナンス用ツールなどを手がけるドールパーツディーラー。
2013年、MDDをお迎えした際の「首をもっと自然に傾げられたら」という思いを原点に始まったパーツ制作。低コスト・低価格と実用性を大切に、ユーザーの声を取り入れながら改良を重ねるものづくり。TinyFox向け首関節改、「あそ棒」シリーズ、ヘッドフタ開け機「トープナー」など、ドールオーナーの「少し困った」に応える幅広い実用アイテムの展開。

ドールを楽しんでいると、「首をもう少し傾げられたら」「撮影中のポーズを安定させたい」「固いヘッドのフタをもっと安全に開けたい」と感じることがあります。
そんな小さな悩みを見つけ、使いやすい道具やカスタムパーツとして形にしているのが「あさちゃんち」です。
TinyFox向けの首関節改をはじめ、撮影を助ける「あそ棒ついんミニ」、メンテナンスに役立つ「トープナー」、そして現在開発中のPEKO体用ヘッドスリーブまで。
今回は、小さなパーツでドールのかわいらしさと扱いやすさを支える、あさちゃんちのものづくりと、その背景にある想いをご紹介します。

「もっとかわいくしたい」から始まった、あさちゃんち

活動の原点は、MDDをお迎えしたときに感じた「首を自然に傾げられない」という小さな驚きでした。「もう少しかわいい角度を作れたら」という素直な気持ちから始まったパーツ制作は、やがて多くのドールオーナーを支える活動へと広がっていきます。

あさちゃんちが届ける、TinyFoxユーザーのための実用カスタムパーツ
ドールイベントの常連の「あさちゃんち」さんは、その時々のユーザーの声を反映させた商品を提供している。 写真:Doll F様/@AndroidPDF

ドールをお迎えしたとき、誰もが一度は感じる「もう少しこうだったら、もっとかわいいのに」という気持ち。

首をもう少し自然に傾げられたら。
撮影中のポーズを、もっと安定して支えられたら。
ヘッドの開閉やメンテナンスが、もう少し簡単になったら。

そんなドールオーナーの小さな願いを、実用的なパーツとして形にしているのが、ドールパーツディーラーとしておなじみの「あさちゃんち」です。

あさちゃんちは、代表の志田久雄さん、活動名・ユホさんが一人で運営するドールパーツブランド。低コストで手に取りやすく、実際のドールライフで役に立つうえに、見た目の新しさだけではなく、日々のお着替えや撮影、ポージング、メンテナンスの中で「これがあると助かる」と感じられるアイテムを提供しております。

きっかけは、MDDの「首が傾げられない」ことへの驚き

あさちゃんちの活動の始まりは、2013年。
当時、Twitter、現在のXでMDDのかわいらしさに惹かれ、ドールをお迎えしたユホさんには、ひとつ大きな驚きがありました。

それは、首を思うように傾げられなかったことです。
ドールの顔は、首の角度が少し変わるだけでも、表情の見え方が大きく変わります。

小首をかしげた、かわいらしい表情。
少し見上げるような視線。
横を向いて、誰かに呼びかけているような姿。

「首が傾げられたら、もっとかわいいよね!」

その素直な気持ちから、身近にある部品を使ってカスタムを始めたことが、あさちゃんちの活動の原点となりました。

MACOCOボディ向け首の棒。知る人ぞ知る逸品!

「もっとかわいくしたい」から始まった、あさちゃんち

ユーザーの声から生まれたTinyFox対応パーツ

あさちゃんちとTinyFoxとの出会いも、ひとりのユーザーから届いた「TinyFox用の部品が欲しい」という声がきっかけでした。
実際にTinyFoxへ触れ、その可動や手触り、存在感を知ることで、小さな子のための専用パーツが生まれていきました。

TinyFoxとの出会いは、ユーザーからの声

ユホさんがTinyFoxを知ったきっかけも、ユーザーからの声でした。
「あさちゃんちのTinyFox用の部品が欲しいです」

その要望を受けてTinyFoxについて調べ、実際にボディへ触れたことが、TinyFox対応パーツ開発の始まりとなりました。
ユホさんはTinyFoxについて、「しっかりとした動作のできる、手触りの良い可動」と話します。

かわいらしさだけでなく、動かしたときの安定感や、手に持ったときの存在感。 そうしたTinyFoxの特徴を活かしながら、より扱いやすく、より表情豊かに楽しむためのパーツが生まれています。

あそ棒ついんミニ使用。可愛らしいフラーリのアクションポーズも思いのまま!

ユーザーの声から生まれたTinyFox対応パーツ

TinyFoxオーナーに紹介したい四つの実用アイテム

首の可動を広げるパーツから、撮影時の姿勢を支える補助具、ヘッドのメンテナンスを助ける道具まで……。ここでは、TinyFoxオーナーのドールライフをより快適にしてくれる、あさちゃんちの4つのアイテムをご紹介します。

撮影時のポーズを支える「あそ棒ついんミニ」

ドールのポーズがきれいに決まっても、手を離した瞬間に身体が傾いたり、腕や脚の位置が動いてしまったりすることがあります。「あそ棒ついんミニ」は、小型ドールの姿勢を外側から補助し、撮影時のポージングを支えるためのアイテムです。

ドールの撮影では、理想的なポーズが作れても、手を離した瞬間に身体が傾いたり、腕や脚の位置が少しずつ変わったりすることがあります。
特に、身体を前後に傾けたポーズや、片足に重心をかけた立ち姿、小物を持たせた撮影では、ボディの関節だけで姿勢を維持することが難しい場合があります。
あそ棒シリーズは、そうした撮影時の姿勢を外側から補助するために考えられたアイテムです。
「あそ棒ついんミニ」は、小型ドールに合わせたコンパクトな仕様。ドールや衣装のサイズに合わせて支える位置を調整し、ポーズの維持を助けます。
スタンドの存在を必要以上に目立たせず、ドールのかわいらしさや衣装のシルエットを活かしながら撮影できることも、注目したいポイントです。

※ポーズの保持力は、ドールの重量、衣装、ウィッグ、靴、床面などによって異なります。転倒を完全に防止するものではありませんので、使用中はドールから目を離さないようご注意ください。

小さくて本当に使いやすい。撮影好きならば必須アイテムです!
ヘッドメンテナンスを助ける「トープナー」

アイや首関節の調整、内部メンテナンスなどで必要になる、ヘッドのフタを開ける作業。

固く閉まったフタを無理に引っ張らず、少しずつ開けるために作られたのが、ヘッドフタ開け機「トープナー」です。

ウィッグやアイの交換、首関節の調整、ヘッド内部のメンテナンス……。
ドールを楽しむ中では、ヘッドのフタを開ける作業が必要になることがあります。
しかし、ヘッドのフタが固く閉まっている場合、指だけで無理に引っ張ると、手を傷めたり、爪を傷つけたり、ドール側へ必要以上の力を加えたりすることがあります。そこで役立つのが、このヘッドフタ開け機の「トープナー」です。
トープナーは、先端部分の太さが段階的に異なる構造となっており、ヘッドのフタの隙間へ先端を差し込み、少しずつ回しながら使います。
先端を一か所へ強く押し込んで無理にこじ開けるのではなく、差し込んだトープナーを動かすことで、フタの周囲を少しずつ浮かせていく考え方です。
ユホさんの説明では、太さの異なる先端をはめ込んで回すことで、フタ全体が徐々に開いていく仕組みになっています。

※トープナーを一か所へ強く押し込んだり、急激にひねったりすると、ヘッドやフタを傷つける可能性があります。隙間の状態を確認しながら、少しずつ力を加えてください。

「ヘッドのフタを開ける」という地味ながらも困りやすい作業に、専用の道具で応える。トープナーは、あさちゃんちの実用性を重視したものづくりを、よく表しているアイテムです。

表情の幅を広げる「首関節改 TinyFox小さい子向け」

あさちゃんちの開発グッズの中でも、純粋なTinyFox対応商品として、すでに数多くの装着例があるのが、「首関節改 TinyFox小さい子向け」です。TinyFox 1/6天使体の子に使用でき、ボディを削るなどの加工は必要ありません。ボディを分解し、標準の首まわりの部品を交換して、再び組み立てることで使用できます。装着によって期待できる主な効果はヘッドの交換が簡単になる便利アイテムです。

ヘッドの取り外しがスムーズになる

とにかく、ウィッグや衣装の交換、アイの調整、内部メンテナンスなど、ヘッドを取り外す作業が行いやすくなります。

ボディを削る加工が不要

TinyFox 1/6用として設計されており、削る、穴を広げるといった恒久的な加工をせずに装着できます。一方で、ボディの分解と組み立ては必要になるため、パーツの順序や向きを確認しながら、慎重に作業する必要があります。
なお、マミロワールではTinyFoxアラクネへの装着レポートを過去に掲載しております。(※PRIDEOPERAの月見FINAL氏・執筆)

写真:月見FINAL


レポートでは、上半身を分解し、標準部品を取り外して首関節改を取り付ける手順や、ヘッド側の部品をネジで固定する工程を写真付きで紹介しています。装着後は、ネジによって首の動きの固さを調整でき、首を大きく傾けた作例も確認できます。首を少し傾げるだけで、ドールの表情はぐっと柔らかくなります。

PEKO体とTinyFoxヘッドをつなぐ5.0mm仕様

こちらは「あさちゃんち」の期待の新作!! 現在、PEKO体用にTinyFoxヘッドを取り付けるための「首関節改(PEKO体)ヘッドスリーブ5.0mmセット」を開発しています。

ドールのヘッドとボディは、サイズが近ければ何でも自由に組み合わせられるわけではありません。首軸の太さ、長さ、ヘッド内部の受け部分など、それぞれに規格や構造の違いがあります。そのため、TinyFoxヘッドをPEKO体へ安定して取り付けるには、TinyFoxヘッドに適した首軸とヘッドスリーブが必要になります。
今回開発されている5.0mm仕様は、その組み合わせを実現するための専用セットです。


ボディとヘッドの規格の違いをつなぎ、PEKO体での表情やポージングを広げる、新しい選択肢なのです。

TinyFoxオーナーに紹介したい四つの実用アイテム

使う人と一緒に進化する、あさちゃんちのものづくり

あさちゃんちのパーツには、実際に使用したオーナーから寄せられた声をもとに、改良されてきたものが数多くあります。
製品を作って終わりにするのではなく、使われる中で見つかった課題を受け取り、次の改善へつなげていくことも、あさちゃんちの大きな特徴です。

アイテム主な用途TinyFoxとの関係
あそ棒ついんミニ撮影時のポージング補助小型ドール向け。正式な適合範囲は要確認
トープナーヘッドのフタを開ける作業の補助ヘッド形状・材質によって適否を確認
首関節改 TinyFox小さい子向け首の可動拡大、ヘッド着脱の円滑化TinyFox 1/6(小さな子)に対応
PEKO体用5.0mmセットPEKO体とTinyFoxヘッドの接続PEKO体用として開発中
「聞きにくいのかな?」と思ったら、こちらからサポートへ

あさちゃんちの魅力は、パーツの機能だけではありません。サポートに対するユホさんの姿勢にも、その人柄が表れています。

お問い合わせには、できるだけ早く対応することを心がけているというユホさん。
Xで製品の使い方に困っている様子を見かけた場合には、「聞きにくいのかな?」と考え、ユホさんの方から声をかけることもあるそうです。ユホさんは、それを「押しかけサポート」と表現しています。
ドールパーツは小さな製品ですが、取り付け方や相性、力の加え方で悩む場面があります。だからこそ、製作者が近くにいてくれることは、ユーザーにとって大きな安心につながります。

お問い合わせhttps://form.run/@yahoo-1594598052

小さなパーツが、ドールとの時間をもっと豊かにする

あさちゃんちが作るパーツは、ドールよりも前に出るものではありません。

けれど、その小さなパーツがあることで、首の表情が変わり、撮影できるポーズが増え、メンテナンスの負担が少し軽くなります。

あそ棒ついんミニは、撮影時のポージングを支えるために。
トープナーは、固いヘッドのフタを少しずつ開くために。
TinyFox用首関節改は、首の可動範囲を広げ、より豊かな表情を引き出すために。
そして、開発中のPEKO体用5.0mmセットは、TinyFoxヘッドとPEKO体の新しい組み合わせを実現するために。

用途は異なりますが、すべてに共通しているのは、オーナーが実際に困っている場面を見つめ、具体的な道具として解決しようとする姿勢です。

「もっとかわいくしたい」
「もっと自然に動かしたい」
「もっと安心してメンテナンスしたい」

あさちゃんちが作る小さなパーツは、そんなオーナーの気持ちにそっと寄り添います。主役は、あくまでドールと、そのオーナー。
パーツそのものは目立たなくても、使ったことで生まれた表情やポーズ、そしてドールと過ごす時間は、確かに変わっていきます。
マミロワールでは今後も、あさちゃんちの活動と、TinyFoxオーナーのドールライフを支える実用パーツに注目していきます。


使う人と一緒に進化する、あさちゃんちのものづくり